辣油の読書記録

現代を生きる若造の主に読書記録。その他の事も書くかもしれない。

#45 『中国・新興国ネクサス』を読んだ

末廣昭,田島俊雄丸川知雄『中国語・新興国ネクサス』 東京大学出版会

2018年12月出版、一帯一路構想に関するほぼ最新、最先端の研究が知れると言っても過言ではないのだと思う。私は(何故か)一帯一路構想の行く末を見守っているので日経などでもその関連記事ばかり読んでいたりするのだが、今回もその一環として読んだ。

今回は色々と考えたことがあるがそれら全てを書いている余裕は無いので申し訳ありませんが手短に。

一帯一路構想においては「winwinの関係」を築き周辺国(沿線国)と共に成長していくというのが大々的に掲げられているのだが、その実はどうなのだろうかと蓋を開けてみるのが本書の内容。六大経済回廊構想や輸入割当制など様々な話があった。その中で中国が資源を手に入れるための手段となってしまっている現状や、どうしても周辺国との貿易が垂直貿易へ陥ってしまうリスクについて非常によく分かった。中国国内におけるパーム油などをはじめとする食糧供給などの話も面白かったが、個人的に惹かれるのはやはり米中対立と人民元の今後についてである。この辺についての詳細は割愛するが、私が最近疑問に感じていた部分についてかなり霧が晴れたと思っている。

今回の記事は流石に短すぎるけど許して下さい。許してくれますね。